RAIDボリュームのリビルド
- 誤ったリビルドは、データが全てなくなります。
- 冗長性のあるRAID構成の場合、ハードディスクにエラーが発生すると自動でRAID構成を変更し、障害ディスクを切り離します。通常はここで障害ディスクを新しいディスクに交換して、自動で組み込み(リビルド)が完了すれば、システムは元通りに動きます。が、ちょっと待ってください。その当たり前のマニュアルに示された行動で、すべてのデータを失うことがあります。もし一番重要なものが中のデータであった場合、リビルドする前に下記内容をご確認ください。
ディスクの交換は
ちょっと待って!
ディスク障害が発生したら、故障したディスクを交換する。一見当たり前のようなこの処置ですが、状況次第ではデータを全て消失する可能性があります。そもそも何故そのディスクが壊れたのか?劣化・寿命と答える人がほとんどと思われますが、よく考えてみてください。外的要因は他のディスクも同じとしたら、他のディスクも壊れてもおかしくないことに。
ここでマニュアル通りディスクの交換を行うと、新しいディスクにデータを書き込もうとすべてのディスクのデータを読込みに行き、ピカピカとLEDが点滅します。故障したディスクと似た状態のディスクに負荷をかけることは、リビルド中に故障したり、リビルドが終わらない障害が発生する可能性があるので注意が必要です。
リビルド前に行うこと
ディスクの交換やRAIDの再設定などを行うと、ディスク内のデータコードが書き換わってしまい、元には戻せなくなります。正常にリビルドが終了し、データにアクセスできるのが通常のリビルドですが、別のディスクの状態によってはアクセス不可、起動不可となる可能性もありますので、そうなる前にデータの保全を行いましょう。
サーバー稼働中
- まずは重要データから順にバックアップを取得!
- システムが3年以上稼働している、ディスクの障害発生が初めて等の場合、故障したディスクの他のディスクも同様にダメージを受けていることが推測されます。ここでディスク交換を行い更なる負荷をかけると、リビルド中に別のディスクにもエラーが発生し、起動不可の状態になる可能性があります。まずは重要なデータからバックアップを取得してください。
- リビルドが止まった、リビルドが終わらない!
- 故障ディスクの交換後のリビルド時、交換したディスク以外のディスクの状態が悪いと、リビルドの負荷により反応がなくなったり、ディスクが認識しなくなり、RAID構成から外されたりします。RAID5の場合、2本目の故障が発生すると元の状態に戻すことはできません。強制的な電源のOFF/ON、2本目の障害ディスクの抜き差しなどを行うとRAID構成情報が損傷しますので、手詰まりとなります。データ復旧サービスではこのような状態からでも復旧が可能であり、RAIDサーバーは現地作業にも対応しています。
サーバーダウン中
- コンフィグから、ボリュームとディスクの状態を確認
- サーバーはホットスワップ(電源を入れた状態でディスクの抜き差し)が可能なシステムが多く、意図的にシャットダウンをする以外、ディスクの障害等でサーバーがダウンしている状態の場合は、すでにRAIDが損傷して稼働を維持できない状態のため、ディスク交換のみでは復旧できません。RAIDコントローラーの情報から、ボリュームの状態、ディスクの状態を確認して、LIVEDATAまでお問い合わせください。まだ最悪の事態は回避できるかもしれません。
- ディスクの交換やRAIDを初期化した場合
- RAIDがすでに損傷している場合、ディスクを交換しても無効になるケースが多く、状態の変化はほとんどありませんが、ディスク交換後に修復や初期化等を行った場合、最悪すべてのデータ領域が初期化され、一切のデータが復旧できなくなります。RAID損傷、RAID初期化後にもデータを復旧できる可能性はあります。すぐに電源を切ってデータコードの損傷を最低限におさえ、LIVEDATAまでご連絡ください。相談は無料です。
リビルドできない場合の
復旧方法
リビルドのエラーやディスク2本以上の故障によりサービスを提供できない場合、ストレージやサーバー内のデータだけでも復旧したい、またはデータが一番重要というお客様のため、サーバーからのデータを復旧する流れをご案内致します。これらの作業によりデータが復旧できなくなったり、状態が悪化する可能性もございますので、ご注意ください。
1データ復旧ソフトを使う
- RAID専用の復旧ソフト「復旧天使」
- LIVEDATAが販売しているデータ復旧ソフト「復旧天使」は、国家調査機関やデータ復旧、パソコン修理の会社等、データを扱うプロが使用しているデータ復旧ソフトです。RAIDの構成が損傷していても、ディスク内部の構成情報から自動で仮想RAIDを組み直し、フォルダ構造のまま表示してくれます。自動で構成できない場合も、ディスクの順番、ブロックサイズのカスタマイズなどが可能です。もちろん機械的に壊れたハードディスクに対しては効果はありませんし、逆に状態を悪化しますので使えません。ディスクのエラーが無し、RAIDが損傷している場合にお試しください。体験版は無料でデータの確認まで行えます。
データ復旧ソフト「復旧天使」
の詳細はこちら
2データ復旧サービスに依頼
- データの優先度が高いならプロに任せるのが一番
- 中のデータをどうしても復旧したい場合、ご自身ではどうしようもない場合、データ復旧サービスにご依頼ください。データ復旧サービスはほとんどが技術料のため、サーバー購入費用よりも高くなることがほとんどですが、安全に復旧作業を行ってくれることや、成功報酬のため、希望データが復旧できなければ費用を払わなくてすむといった部分もあります。データの復旧方法をいろいろ調べたり、わからないまま作業したりと多くの時間と労力を費やすより、データ復旧サービスを依頼されるほうが最終的に時間と費用を節約できることもあります。
専門会社の復旧方法 STEP1
機械的に壊れた物理障害のディスクを復旧し、全てのディスクに対してイメージコピーを取得、現状を保持します。RAIDの分析や実際の復旧作業はイメージディスクに対して行いますので、これ以上の悪化の心配もなく、複数本作成すれば並行していくつものパターンで復旧作業を行うことができます。
専門会社の復旧方法 STEP2
取得したイメージディスクの分析を行い、データのブロックサイズ、ディスクの順番、故障した時間や順番などを確認します。複雑な障害やディスク本数が多いほど、分析作業がむずしくなります。また、何パターンも復旧して、正常性の高いボリュームからデータを復旧します。
3サーバーを元通りに起動させる
- LIVEDATAだけの特別チャレンジ!
- 通常のデータ復旧サービスは、データの抽出のみでサーバーやOSの起動まで復旧することはありません。この場合、データの復旧ではなく、修理・修復になります。LIVEDATAでは、ディスクイメージの取得率、RAID構成情報の正確な分析と計算により、通常のデータ復旧作業を完了させた後、条件によっては起動できる状態へのチャレンジを行うことができます。一時的にでも稼働させて、新しい環境への移行期間を稼ぐことができると好評をいただいており、納品実績も複数ございます。通常の復旧+αの結果をご提供します。
RAIDサーバーの復旧事例
HDDやNAS、USBメモリーなど、合計2,000件以上の復旧実績を2009年から公開しています。同モデル、同じ障害は復旧できる可能性がありますので、諦めずにご相談ください。
RAIDサーバーの復旧費用
RAID構成のサーバーやストレージの復旧費用です。ディスク本数と構成、障害内容によって復旧費用を算出します。仮想ディスクや大規模システム、データベースに対応、現地復旧もご相談ください。
- Windows
Server - Linux
Server - 仮想
ディスク - Storage
- 出張
サービス
障害レベル | 障害内容 | 復旧費用 | 作業日数 |
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LV1 HDD x4 | サーバー起動不可、リビルドエラーなど | 220,000円~ | 2時間~ |
LV2 HDD x8 | 5本以上のHDD構成、起動不可など | 297,000円~ | 6時間~ |
- ※ SCSI, SAS, SATA, FC-AL ディスク等に対応しています。
- ※ 水没、分解作業済みディスク等は、別途お見積もりとなります。
- ※ 暗号化されている場合は、別途お見積りとなります。
- ※ シン・プロビジョニング等の特殊ボリュームは別途お見積りとなります。